8月 21, 2015

クエン酸シルデナフィルは、バイアグラという商品名で、日本でも最初にED治療薬として臨床応用された薬です。また、その後はレバチオという商品名で、肺動脈性肺高血圧症の治療薬として使用されるようになりました。 このクエン酸シルデナフィルは、内服薬で、腸から吸収された後、全身を血液で循環し、最終的には肝臓でシトクロムP450という代謝酵素によって、代謝され、体外に排出されます。シトクロムP450にはいくつものサブタイプが存在し、クエン酸シルデナフィルはCYP3A4というサブタイプに代謝されます。このCYP3A4というのは、薬物代謝酵素の中では最も有名な種であり、これで代謝される薬物は多数存在します。ここでは、このCYP3A4によるクエン酸シルデナフィルの代謝に影響を及ぼす抗生物質について説明します。 まず、エリスロマイシン、クラリスロマイシンという抗生物質はクエン酸シルデナフィル同様、CYP3A4によって代謝を受けます。このように同じ代謝酵素で代謝される薬物が血中に同時に存在すると、代謝酵素の数は限られているので、薬剤同士で代謝酵素を競合し、それぞれの薬の代謝が阻害されるようになります。そうするとクエン酸シルデナフィルの代謝は遅くなってしまい、主作用や副作用が強く現れたり、作用持続時間が延長したりします。 また、結核の治療などに使用されるリファンピシンという抗生物質は、逆にCYP3A4を誘導します。誘導とは、つまり代謝酵素の量を多くするということです。そうすると、クエン酸シルデナフィルの代謝効率が上がるため、効果があまり出なくなったり、作用持続時間が短縮したりします。 これらの抗生物質は添付文書上では併用注意となっており、併用が禁止されているわけではありません。ただ注意は必要です。 [...]
Read More »

Proudly powered by WordPress and Sweet Tech Theme